こだわりの逸品

遠くのデパ地下に買い出しに行くのです。ポン酢を買いに行くのです。
その名は「板前手造りポン酢」。
味は、ふぐの太政系。値段は微妙にお高いのですが、太政のポン酢ほどお高くはないのです。
冬場は２〜３日に一度、真夏でも週に一度は水炊きを食べます。水炊きの翌日はうどんか雑炊ですが、これもポン酢で食べます。というか、なんでもかんでもポン酢で食べます。サラダにもかけるし、タコ酢はもちろん、肉を焼いても魚を焼いてもポン酢をかけます。

そんなこんなで、ポン酢消費量がおそらく異様に多い我が家です。
引っ越してしばらくは、板前を売っている店が見つからなくて、おろおろしました。大阪では置いてない店がなかったのに、引っ越してきたら、どこにも売ってない。
他のポン酢ではだめなのです。何故にそこまでこだわるか、自分でも謎ですが。この味が好きなんです。他のじゃだめなんです（太政を除く）。板前のポン酢がないと死活問題です。

で、初めの数ヶ月は関西在住者に頼んで、直輸入して過ごしました。その後、市街地に板前を売っている店があるという情報を友人から得て、買い出しに出るようになりました。それから、家の近所で一件だけ取り扱っているスーパーを見つけ、心の平穏を手に入れました。これで、残量を気にすることなく、ドバドバ使えます。ああ、幸せ…。

……が。
売れ行きが悪かったのでしょうか、とうとう、近所のスーパーに入荷されなくなっちゃいました…。無茶苦茶ショックです。

そして再び板前買い出し行脚に出ました。
久しぶりに駅前のデパ地下に行くと、ここでも板前が消えていてビビリました。メーカーつぶれたんか！と。えらいこっちゃ！
うろたえながら、デパ地下をはしごして、３軒目で見つけました！あった！あったよ！ぜえはあ！取りあえず5本！これで秋口はしのげるはず…。ちょっと涙ぐむほど嬉しかったです。

自分、一番こだわりの逸品がポン酢…。ほかに、画材とか、もっと、こう、何かあってしかるべきなのですが…。